DDC(Display Data Channel)は、パソコンとディスプレイ間においてディスプレイの情報(保有機能)などを通信する経路と通信方法の規格です。
1994年8月12日にVESA(Video Electronics Standards Association)によって初版である「VESA BIOS Extensions/Display Data Channel Standard Version 1.0 Revision 0」がリリースされて以降不定期に改定されています。

複数のProtocol(プロトコル:通信方法)が存在し、それらの中にはディスプレイからパソコンへの通信だけではなく、パソコンからディスプレイの機能を制御することも出来ます。

DDCの歴史

DDC バージョン1

1994年8月12日にリリースされた「VESA BIOS Extensions/Display Data Channel Standard Version 1.0 Revision 0」と「VESA BIOS Extensions/Display Data Channel Standard Version 1.0 Revision 1.0」において、「DDC Physical Connection(DDCの接続方法)」と「DDC Protocol(プロトコル)」が制定されました。
「DDC Protocol」として「DDC1」、「DDC2B」、「DDC2Ab」の3種類のモードが発表されました。
この仕様書では、EDID(Extended Display Identification Data)の初版である「EDID structure 1.0」についても定義されています。

DDC バージョン2

1996年4月にリリース。
EDIDが「VESA DDC Standard」から分離され、独自の規格書「VESA EDID Standard Version 2 Revision 0」となりました。
新しい「DDC Protocol」である「DDC2B+」モードが追加

DDC バージョン2.1

1996年7月にリリース。
DDC規格の準拠において「I2C」方式に準拠する必要性が強調されました。

DDC バージョン3

1997年12月15日に「VESA Display Data Channel Standard (DDC) Version 3」がリリース。
P&D(Plug and Display)、FPDI(Flat Panel Display Interface)両規格への対応が追加。

DDC/CI バージョン1

1998年8月14日にリリースされた「Display Data Channel Command Interface(DDC/CI) Standard(formerly DDC2Bi) Version 1」において、「DDC/CI」が制定されました。

E-DDC バージョン1

1999年9月2日にリリースされた「Enhanced Display Data Channel Standard Version 1」において、「E-DDC」が制定されました。
基本的には「VESA DDC version 3 standard」から内容が引き継がれました。
主な変更点は以下の3点です。
・「E-DDC」プロトコルの追加
・「DDC1」プロトコルの削除
・「DDC」における使用電圧を「+5V」として明確化

「E-DDC」は「DDC1」との互換性がありません

E-DDC バージョン1.1

2004年3月24日に「Enhanced Display Data Channel Standard Version 1.1」がリリース。
主な変更点は以下の4点です。
・「DVI」や「HDMI」など「VGA」以外のインターフェースでの利用について追記
・P&D(Plug and Display)、FPDI(Flat Panel Display Interface)両規格への対応が削除
・VGAにおけるピンアサインの変更
・DDCにおける使用電圧を「+5V」から「+3.3V」へ変更する可能性がある旨の注意書きの追加

「DDC1」の新製品への採用を非推奨

DDC/CI バージョン1.1

2004年10月29日に「Display Data Channel Command Interface Standard Version 1.1」がリリースされました。