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HDMI(エイチ・ディー・エム・アイ)とは High-Definition Multimedia Interface(ハイデフィニション マルチメディア インターフェース)の略称であり、主に一般家電(映像・音響機器)を接続するためのインターフェースの規格です。

HDMIのバージョン

HDMI製品は、HDMIのバージョンが必ずと言っていいほど取り沙汰されます。

2002年12月9日に初版である「HDMI1.0」がリリースされて以降不定期に改定されています。

2017年6月現在の最新バージョンは「HDMI1.4b」と「HDMI2.0b」になります。

様々なウェブサイトなどで「HDMI2.0b」が最新である旨記載されていますが、正確には「HDMI 1.x系統」と「HDMI 2.x系統」の2系統のHDMIバージョン(規格)が存在します。

「HDMI 1.x系統」は、Founders(ファウンダーズ)と呼ばれる7社の「創設メンバー」が規格を策定しています。そしてこの7社に指名された「HDMI Licensing Administrator, Inc.」がライセンスの管理をしています。

「HDMI 2.x系統」は、Founders7社によって設立された非営利法人「HDMI Forums Inc.」が規格を策定しています。そしてこの法人に指名された「HDMI Licensing Administrator, Inc.」がライセンスの管理をしています。

「HDMIバージョン」の詳細についてはこちら

HDMIの組織

前述の通り、HDMIには2つのバージョンがあります。
HDMIを自社製品に使用する(機器に搭載する)ためには、メーカーはライセンスを取得する必要があります。

Founders(ファウンダーズ)

Foundersと呼ばれる7社は「HDMI1.0」以来の創設メンバーです。
「HDMI 1.x系統」は、これらの「創設メンバー」が規格を策定しています。
社名変更や企業間買収などを経て、現在以下の7社がFoundersとして名前を連ねています。

・日立マクセル株式会社
・Lattice Semiconductor
・パナソニック株式会社(三洋電機株式会社、パナソニック株式会社の協力会社として)
・ソニー株式会社
・Technicolor S.A.(フランス:旧トムソン)
・Koninklijke Philips Electronics N.V.(オランダ:フィリップス)
・株式会社東芝
 (hdmi.org 掲載順)

HDMI Forums inc.

「HDMI 2.x系統」は、Founders7社によって設立された非営利法人「HDMI Forums Inc.」が規格を策定しています。

Adopters(アドプターズ)

HDMIを自社製品に使用する(機器に搭載する)ためには、メーカーはライセンスを取得する必要があります。

「HDMI 1.x」系統の製品を作る場合 「HDMI 2.x」系統の製品を作る場合
「HDMI Adopter」のライセンス 必要
「HDMI Forum」のライセンス 不要 必要
2016年12月時点で、1,600社以上の企業が「HDMI Adopter」として加盟しています。

HDMI Licensing Administrator, Inc.

「HDMI Licensing Administrator, Inc.」の前身は「HDMI Licensing, LLC.」です。
現在では、すべてのHDMIのライセンスを管理しています。
「HDMI Licensing, LLC.」はHDMI発足当時のFoundersの1社である「Silicon Image, Inc.」(現Lattice Semiconductorの子会社)の全額出資子会社です。

「HDMIの業界団体や関連法人」について

Founder7社については、Lattice Semiconductor以外全て電機メーカーです。
そしてLattice Semiconductorの傘下には、ライセンスを管理する「HDMI Licensing Administrator, Inc.」や、HDMIの機器を試験しお墨付きを与える「ATC:テストセンター」などが存在します。

HDMIの規格自体には、半導体(Lattice Semiconductor社)が大きく関与しています。

HDMIの主な機能

映像と音声を1本のケーブルで伝送することができる

非圧縮の映像信号と圧縮ないしは非圧縮の音声信号をHDMI対応のソース機器(PC、ブルーレイプレーヤなど)からHDMI対応のシンク機器(テレビ、モニタ、プロジェクタ、AVアンプなど)へ伝送することができます。

接続した機器同士がお互いを認識することで、最適な映像、音声信号を伝送する

HDMIは、策定以来EIA/CEA-861規格を採用しておりこの規格によって接続した機器を判別します。

接続した機器間を制御することができる

例えば、ブルーレイ・レコーダーのリモコンでテレビの電源をON・OFFしたり、テレビの予約画面からブルーレイ・レコーダーへ予約録画することなどができます。
操作ができる機能や内容は接続機器同士の対応範囲に限ります。

著作権保護

著作権保護されたブルーレイ・ディスクの再生やゲームを楽しむことが出来ます。

HDMIのオプション機能

これらの機能は、オプション機能のため機器への搭載は任意です。
対応している場合、それぞれの機能を別途記載する必要があります。

3D

2009年6月5日にリリースされた「HDMIバージョン1.4」ならびに2010年3月4日にリリースされた「HDMIバージョン1.4a」において策定されました。
これらのフォーマットによって対応機器では3D映像を出力することが出来ます。
映像自体が「3D」のため、一見「2D」の映像よりも特殊であるかのように思われるかもしれませんが、実際は出画する解像度域のフレームを単純に倍に増やして対応しています。

ARC(Audio Return Channel)

2009年6月5日にリリースされた「HDMIバージョン1.4」において策定されました。
従来、テレビとAVアンプを接続する場合「光デジタルケーブル」などを接続してテレビの音声をAVアンプなどへ供給していましたが、全ての機器が「ARC」に対応している場合、既に接続されている「ARC対応」のHDMIケーブルのみで、テレビの音声をAVアンプへ供給することができます。

ARCについて

HEC(HDMI Ethernet Channel)
DeepColor
HDR(High Dynamic Range)

HDMIの主な通信プロトコル

TMDS(Transition Minimized Differential Signaling)
EDID(Extended Display Identification Data)
CEC(Consumer Electronics Control)
HDCP(High-bandwidth Digital Content Protection)

HDCPは、ソース機器とシンク機器間のデジタル信号を送受信する経路を暗号化し、コンテンツが不正にコピーされることを防止する「著作権保護技術(コピーガード)」です。

「HDCP」について